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30代後半から40代以降の女性は基礎体温が上がりにくく太りやすい。その原因と解決策とは?
運動をしても、昔よりも汗をかきにくくなった。ニキビや吹き出物ができても、すぐには治らなくなった…。
これらのトラブルは、身体の新陳代謝機能が落ちていることが原因かもしれません。新陳代謝とは、古い細胞が新しい細胞に生まれ変わる過程をいいます。人間の身体には、約60兆もの細胞がありますが、生まれ変わるサイクルは各細胞部位によりそれぞれ違います。骨の細胞は三カ月、筋肉は二カ月、肌細胞は28日周期といわれています。
つねにこの周期で規則正しく生まれ変わるのが理想ですが、女性によくある冷えなどが原因で、基礎体温が下がり新陳代謝が円滑に行われないことがあります。ここでは、基礎体温と代謝の関係についてお話しします。
1.基礎体温の上昇が、基礎代謝の上昇になるメカニズム
人間の身体が生命を維持するためにエネルギーを消費する過程を、基礎代謝といいます。呼吸したり、食べ物を消化し、栄養として吸収したり、排便、排尿する生理機能もですが、眠っているあいだにも消費するエネルギーもそうです。
人間の身体は、常に体温を保っています。体温を保つためにエネルギーを消費しているので、基礎体温が低い人は、高い人よりも消費するエネルギーが常に少ないことになり、基礎代謝も低いといえます。
平熱が35℃台の女性も少なくないと思いますが、これは低体温となり、普通の健康な人の平熱が36.5℃~37.1℃なのに対し、新陳代謝が50%も低くなるといわれています。食べ物からエネルギーに変換する機能が落ちるため、太りやすくなるのです。
2.基礎体温・基礎代謝をあげるには?
基礎体温を上昇させる方法は、一日に最低30分は運動することです。特に朝にウォーキングなどを行うと、体温が約1度上昇するうえ、日光を浴びることで自律神経も整えられて効果的です。
仕事などでなかなか難しい人は、エレベータを使わず階段を使うなど、筋肉を使うようにします。人間の身体の筋肉の70%は下半身にあります。基礎体温が低い人は、筋肉量が少ない傾向にあります。筋肉はもっとも代謝にエネルギーを使用するので、筋肉を鍛えることが基礎体温、基礎代謝の上昇につながります。
基礎体温が低いと、むくみや冷え、内臓脂肪の蓄積、免疫力が弱くなり病気をしやすくなったり、代謝も低くなることで肌細胞の生まれ変わりが妨げられ、ニキビなども治りにくく、さらに痩せにくくなるのです。
3.そのほか、日常生活で基礎体温をあげる方法
人は一日全く体を動かさないでいると、0.5%~1%もの筋肉が落ちます。入院などで一日寝ていただけで、身体を起こすのもつらくなったりするのも、たった一日で筋肉が衰えていくためです。
日常生活で筋肉を維持し基礎体温を上昇させるには?
- 買い物を車ではなく自転車や、歩いていくようにする
- 毎朝犬の散歩にでかける
- 通勤に一駅分歩くようにする
このほか、日常生活で運動すること以外に、基礎体温を低下させないポイントがあります。
- エアコンの温度を上げる
オフィスが冷えるという女性も多いとおもいます。上着や膝掛けなどで、体温が下がるのを防ぎましょう。 - 入浴法
お風呂にのんびりしっかりつかり、身体を芯から温めるようにする。お風呂は、新陳代謝を上昇させる最適な場所です。ポイントは、シャワーなどで済まさずに、湯船で血行が良くなるようにのんびりつかることです。お風呂上りのストレッチなどを、身体が湯冷めしてしまうまえに行うのも効果的です。身体がぽかぽかした状態で就寝することで、質の良い睡眠につながり、深い睡眠はエネルギーをよく消費します。
このほか、冷たい飲み物、食べ物を摂取しすぎないなど、常に基礎体温が落ちないように気を配った生活をすることで、基礎代謝も高い状態で保つことができます。